どうも!かんちょーの山内です!

ここ数年ニュースなどでよく見聞きするようになりましたね。アニサキス。

サケやサンマ、カツオなどについている寄生虫で食べると腹痛を引き起こしますが長くても5.6日程度でアニサキスは死亡するため痛みは引くと言われています。

サケのちゃんちゃん焼き。火を通せばアニサキスの心配はない。

 

実は私、学生時代にアニサキス症にかかったことがあります。今回はそんなお話です。

それは大学4年生、海沿いの町へと泊りがけでサンプリング調査にでかけたときのことでした。

いつも通りに川や海での調査を終えたあと海岸でみんなで釣りをしてから宿泊施設へ戻ると、大学院生の先輩がちょうど船での調査から魚を大量に持って戻って来ていて、その日の食卓はゴマサバにカツオ、サンマなどが所狭しと並ぶ豪盛なラインナップ。自分たちで塩焼きや刺し身をこしらえてたらふく食べて眠りに付きました。

明くる日の朝、6時頃だったかと記憶していますが激烈な腹痛で目が覚めました。例えるならば屈強な男にみぞおちをグイグイと押されるような鈍く全身に響く痛み、それに加えてフォークでチクチクと刺されるような、そんな痛みでした。昨日の魚にあたったかと思い(あたっていたのですが)トイレに行ってみたものの全くその気配はなし。しかししばらく我慢していると不思議と痛みが和らいで楽になったので騒ぐのもどうかと思いもう一度布団へと潜り込みました。が、30分ほどするとまたしても先ほどと同じような激痛に襲われます。ウンウンと唸っていると雑魚寝していた仲間たちも異変に気づき、大丈夫かと騒ぎに。昨晩食べたもの、カツオにサバ、サンマ・・・これは、アレだね。という話になり即座に指導教官へ連絡するとさっさと診療所へ行けとのお達しをいただいた為、近所の診療所へと駆け込みました。

診療所で症状と昨晩のメニューを伝えると即座に十中八九アニサキスだね、内視鏡で取りましょう1万円ね。と告げられ診察台に寝かされました。

 

人生初の内視鏡。怖い。

 

どちらの鼻から入れたいかと聞かれ、(どっちでもいいわ)と思いながら右で。と答えると何やらジェル状の麻酔を流し込まれ、しばらく待ったらごっくんしてくださいとのこと。気持ち悪いなーと思いつつごっくんしていざ挿入。右の鼻にボールペンほどの太さの器具が入って・・・・いきません。ガツガツとなにかに当たっていて全く入りません。あれ~入らないですね。じゃあ左から入れますね。と言って即座に右から左へと差し替えられる内視鏡!しかし!左の鼻は!麻酔してませんから~~~~!!!激痛とともに、しかしするすると入っていく内視鏡!痛い痛い!腹もいたい!交じる嗚咽、容赦のない挿入、痛いけどスピーディーさに驚きつつ雑さに笑いがこみ上げてこんなにも色んな感情が混じり合ったのは初めてだったかもしれません(笑)

そんな入り混じった感情の中で目をつぶっていると先生が目を開けてとおっしゃる。なにかと思い目を開けると目の前にはモニターに映し出された私の胃壁が写っていました。きれいな胃だね~ニコニコ。いやそんなのいいから!早くこの苦しみから開放してくれ!!!と願う私。

ゴソゴソと腹の中を動き回る内視鏡の感覚を感じながら、なかなか見つからないアニサキス。先生もあれ~いないなぁなどとつぶやいているのが聞こえてきます。これでアニサキスじゃなかったら地獄だぞ・・・と思いつつ耐えているとまたしても先生から目を開けてとの指示が!

恐る恐る目を開けると目の前にはモニターに映し出されたアニサキス!ばっちり胃壁に食い込んでいます。

ここね~一番いる所なんだよね。って先生!最初にそこ見てよ!!今までの苦しみ!!

そしたら次はガスを入れると。ガスってなんだよガス。ゲップしないでくださいねと言われてガス注入。容赦のない膨らみ、当然出るゲップ。これ我慢できるやつおる????3回か4回かのガス注入でようやく我慢することができて苦しんでいるとまたしても目を開けろと。

目を開けると目の前には鉗子に挟まれたアニサキス!!とニコニコ顔の先生。

いや、もういいならゲップさせてぇ・・・。

内視鏡が抜かれる頃には虫体はホルマリン固定されていて、無事お持ち帰りしました。ちゃんちゃん。

以上が私のアニサキス体験の全てです。

この体験を経て感じたことは

・野生生物たる魚には寄生虫がいて当たり前

・確認をしない私が悪い

・食べ物はよく噛んで食べましょう

・痛いし苦しいけど学生の身には1万円(保険適用外)(保険適用されて1万円だったようです、すみません)のほうが痛い

などでしょうか。これからも楽しく美味しく魚を食べるためには自分が何を口にしていて、それはどのようにできているのかをしっかりと考える必要があるなと感じた出来事でした。

 

参考

国立感染症研究所 https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ta/hfmd/392-encyclopedia/314-anisakis-intro.html

厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000042953.html

東京都保健福祉局 http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/musi/01.html

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