いつもご覧になって頂きありがとうございます。
気が付いたら今年がもう既に半分以上が経っていて時の流れはあっという間だなーと感じている飼育員ヨーイチです。
今日は四季の水槽について少し真面目なお話しをしていきます。
皆様、ランドスケープという言葉はご存知でしょうか??(因みに私は水族館で飼育員をするまで知りませんでした。)
ランドスケープとは「景観」や「風景」を指し又、修景とも言われ、ランドスケープの再現は様々な動物園・水族館で取り入れられている展示手法の一つです。展示範囲をその生き物が暮らしている水中環境や陸上景観まで広げて展示の中にまるごと再現するという考え方になります。展示の景観を生き物たちが生息していた環境に近づけることで本来の行動が行われたり、見に来られたお客様へいきいきした姿をお届けし、生活環境を学ぶきっかけにもなります。
四季の水槽では現在「ランドスケープの再現」について取り組みを続けております。季節の移ろいを借景し最大のランドスケープの再現としては厳冬期に水面が凍る点にあります。冬場、この地域は最低気温-20℃を記録する程寒く川や湖、滝まで凍るほどの寒さを視覚を通して寒さを感じることができます。水族館プロデューサーの中村元氏によって北見市の自然の特徴を最大限生かすという発想から生まれました。他にもランドスケープの再現として・・・
・河畔植物植樹(ヤナギ・フキ)
・敷材の厚み増加
・倒木(陸上・水中)
・シカツノ設置
・できる限りの人工物の除去

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・春のウグイの集団産卵遡上展示
・秋のサケ展示
などなど取り組みが行われております。自然に近づいたためか結果、エゾヤチネズミが展示エリア内で営巣したり、キタキツネ、エゾアカガエルなどが訪れたりしています。運が良ければ出会えるかもしれないですね!
課題もあります。時季によっては陸上植物のバリエーションが少なかったり、実はよく見ると奥に電柱が見えてしまっているのでまだまだ改善していくところが沢山あります。今後もランドスケープの再現に取り組んでまいります。
最後までありがとうございました。また次回お会いしましょう!