いつもご覧になって頂きありがとうございます。
乾燥が激しく全身砂漠状態の飼育員ヨーイチです。
今日も四季の水槽で展示しているサケのお話しです。
体に傷や白いものがついているサケをご覧になった方も多いかと思います。このことについて触れていきます。


まず、サケの体についているこの白い部分はカビです。元気な時は免疫力でこのカビを落とすことができますが、母川に遡上し産卵行動したりあるいは終えた個体はこのように水中を漂う常在菌などに感染してしまいます。産卵するにあたってサケの親は生殖器官(精子や卵)に体に残るほぼ全てのエネルギーを注ぐため、自分を治す力は残されておりません。又、遡上後は餌を食べることもないためエネルギーの補給もありません。実際、川でサケを観察すると全身カビに侵され真っ白な個体・野生動物に襲われて肉がえぐれ穴が空いた個体・遡上する際に流木や石にぶつけてケガをしている個体など散見されます。この姿だけを見ると様々な感情を抱くことでしょう。しかし、それはサケが海での長い旅を終えて、生まれた川に帰り、最後に魅せてくれる「生きた証」だとは思いませんか?
サケの展示ももう終盤ですご覧になりたい方はお早めに!(タイミングによってはサケの展示が早めに終了もしくは休止している場合がございます予めご了承ください。)
最後までありがとうございました。また次回お会いしましょう!
